今日は友人からいただいたチケットで、展覧会に行って来ました♪
私の視界には全く入っていなかった、写真家の蜷川実花展~地上の花、天上の色~
異次元をたっぷり楽しんで来ました。

阪神沿線・香櫨園駅近くにある西宮市大谷記念美術館で、展示されています。
JRに慣れている私にとって、阪神沿線は遠かったです汗
この美術館の中庭にとても美しい日本庭園があり、ほっとくつろげます。
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蜷川実花さんの世界は、こんな感じクラッカー何しろ色彩豊か!
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暴力的なまでの極彩色の洪水に、ただただ圧倒されました。
花や人物、景色、人形、動物など、バラエティー豊かで貪欲な題材。
中には肉の塊や死んだ魚、豚足まであって、決して美しいだけの写真ではありませんでした。
心がざわつく写真です。
でも、なぜか妙に惹かれます笑い

最新作は、明るく眩しくきれいな花の写真が多く展示されていました。
それと対照的な造花の写真もありました。
生の花と同じような設定で、屋外で撮影されていました。
「永遠の花」だそうです・・・確かに。
ショックでした。
この頃の造花は本物に錯覚するくらい精巧にできているのに、全然魅力を感じなかったのです。
色は美しいけれど、明らかに死んでいる。
そこに命がない。
みずみずしさ、透明感がない。

造花は草むらに置かれていました。
どうしても目は、本物の草の緑を追ってしまう。
造花の隙間を縫って、小さな花が咲いていました。
その黄色い花に見とれてしまう。
生きているものに吸い寄せられてしまいます。

両方見比べてみて、改めて自然の花の生命力に感動しました。
永遠の花はいつまでも美しい。
でも自然の命が、生き生きと輝く瞬間はもっと美しい。
限りがあるからこそでしょうか

何十人もの有名人のポートレートも迫力がありました。
真っ赤なルージュを引いて、派手な衣装や花に包まれた女優やモデルたち。
たくさん見た中で心惹かれたのは二人。

逆光で影になった木を背に、北野武さんが何だか寂しげに目線をはずしている姿と
ナチュラルな上野樹里ちゃんがブルーの傘を持って、すっと斜め上を見ている姿。
おびただしいポートレートの中で、静かなたたずまいの二人の姿が印象的で忘れられません。

もう一つ惹かれた写真は、真白な花のアップ。
どんな花かわからないくらい、焦点がぼんやりしてるのだけど、その曖昧な優しさに心が安らぐのです。

自分の感性とは真逆の世界に浸ると、自分の姿が案外はっきりわかりますね~
いつも自分の好きなものと同調しているのも楽でいいのですが
たまには、違和感があるくらい別の世界を訪れてみるのもお薦めです。
原色ばかりの中に、パステルカラーが時々あると、逆に際立って
やっぱり私はこのパステルカラーが好きなのだと気づきます。

今何に自分が惹かれているのか、何を求めているのかが、客観的に見ることができました。
また自分を確認できたかな。

不思議な魅力の写真展でしたキラキラ
生命力にあふれていました。
それと死と・・・
光と影の世界です。
まだ29日までやってますよ。

帰り道、マンションのベランダに見えた淡いピンクのバラに、ふっと心がゆるみました。
極彩色世界が衝撃的だったせいでしょうかロケット
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