
現在、神戸市立博物館で開かれている、「オルセー美術館展」(1月8日まで)に行って来ました。マネ、モネ、ルノワール、ゴッホなど、印象派の大物画家の名作にお目にかかれます。
印象に残ったのは、マネの吸い込まれるような黒。ゴッホの輝く黄金のような黄色。ルドンが描く空のコバルトブルー。どんなに遠くからでも、パッと目を引く色彩に心を奪われました。絵が私を呼んでいる

画家達は、どんな思いでこの絵を描いたのでしょうか・・・思い出すのは、数年前の京都の美術館での出来事です。用事が終わったあと見に行ったので、美術館に着いたのは、もう4時過ぎでした。その時も印象派の絵画展でした。
慌てて入館すると、平日の閉館間際だったせいか、驚くほど観客が少ないのです。最初数人で見ていたのが、だんだん減って来て、途中から、私一人になりました。ピカソやルソーなど、有名画家の絵をたった一人で、見る贅沢を味わいました!
すると不思議なことが起こりました

そして、ルオーの絵の正面に立った時、今まで感じたことのない、圧倒される深い深い悲しみが襲って来ました。ルオーはキリストや宣教師など、宗教画を描く画家です。慟哭のような魂の叫びが聞こえた瞬間でした。この絵を描いている時のルオーの心境が、そのまま時を超えて、私に伝わったような気がしました。
巨匠が描いた絵の重みを、自分一人で受け止める。あまりにも強烈で、感動的な体験でした

どんなに時間を経ても、失われることのない画家達の真実の輝き
