地下鉄を下りると、すぐ目の前に博物館がありました。
公園のように広い場所にあり、なぜか竪穴式住居みたいな遺跡がお隣にありました。
巨大なドーム型の建物は新しくてきれいです。
今までチベットは遠い国だと思っていました。
それが少し身近な国になりました。
薄暗い照明の中で、数えきれないほどの仏像や曼荼羅、装飾品、法具などが展示されていました。
6世紀、11世紀など、気の遠くなるほど古いものが多数ありました。
ところどころ布地がほころんで、色あせた曼荼羅に歴史を感じました。
美しい日本の仏様とは、また趣が違うけれど、とても人間的で魅力的な仏様でした。
人間と同じくらい大きな弥勒菩薩立像。
その菩薩様のお顔を真下から、まじまじと見上げると。。。生きていました!!
生々しくて、はっと息を飲みました。
心がわしづかみにされてしまいました。
魂がスーッと吸い込まれそうになりました。
呼吸する音が聞こえてきそうです。
静かにほほ笑みをたたえたお顔は美しく、いつまでも見ていたいと思いました
この菩薩様だけだろうか?と思って、お隣の釈迦如来様に目を移すと、やっぱり生きていらっしゃいました。
1000年も生き続けているのです。
永遠の魂でしょうか。
この不思議な感動は忘れられません。
カバーラという密教の法具にもドッキリしました。
高僧が亡くなると、その頭骸骨を加工して作ります。
そこに水を入れると何と聖水に変わるのだそうです。
まさか?と思ってよーく見ると、確かに頭蓋骨
横に真っ二つにして、ヘルメットを逆さにしたような形です。
すごい発想ですね~
他にもドクロが装飾に使われたり、日本人には想定外の世界です。
美しい清らかなところだけではなく、人間の醜さ、愚かさもそのまま表現していく。
光も影も全部認める。そのまんま。何ごとにも捕らわれない。
あるがままなのですね~それでいいのです
グリーンターラ様も3人いらっしゃいました。
どの方も美しく心が癒されます。
一番惹かれたのは、座って片足を投げ出している仏像です。
お顔がふっくらしていて、気のせいか?私に似ているような感じがして、身近に感じました。
十一面千手千眼観音菩薩様には、ただただ圧倒されました。
十一のお顔と千の手と眼を持っているのです!
その姿で、あらゆる人々を救っていくのです。
千の眼と手があれば、多くの人に救いの手を差し伸べられます。
一人も見逃さない。
その慈悲深さに心が揺さぶられました。
想像もできないほど大きな大きな愛です。
その愛の前に、自分の小さな愛が身に沁みました。
本当にちっちゃな私です。
今まで何百年も、その観音様の前で人々が祈り、願いを伝えてきました。
何も語らず、その思いを一身に受けて、生き続けている観音様です。
愛の深さに感動したチベット展でした。
3月31日まで開催されています。
皆様もすばらしい菩薩様や観音様にご縁がありますように
11日に行われる、クリスタルボウルと曼荼羅のワークがますます楽しみになりました